夢を見た
ずいぶんたくさんの人がいた。
顔を見ても知っているような、知らないような、まだるっこしい気持ちを抱えて眺めた。
あちらは、皆、こっちを知っているらしい。
話しかけられたり、ふと気づくと一緒に歩いていたり、授業に出ていたり。
教室も、通学路も、ぼんやりとしている。
夢の中だから、自分も周囲も何もかもがぼんやりしていて、そのくせ、変なところが鮮やかだ。
手をつないでいる。
手のひらが熱く、うっすらかいた汗が気になる。
けれど、手は離さない。
離してはいけない。
手をつないでいる、その顔が見えない。
だから、離れないように、指に力をこめた。