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あらゆる鳥のしらべ

埋めつくす本たち
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朝まだき ・剣風帖

空が白み始める。

カーテンのない殺風景な部屋で、布団カバーや壁紙が青みを帯びていく。

弦月の回りを埋めた柔らかなぬくもりとは裏腹な、冷たい青。

少し動かした腕の先で、握りあった手が温かい。
青い部屋の中、温めあった指先を動かして、節の高い細い指を、甲を走る鋭い腱のうねを撫でた。

そっと、呼ぶ。
いつもの、家族のような呼び方で。
次に、自分の言葉で彼の名を呼んでみた。
それから、もう一度、今度は彼の国の音で、呼んだ。
小さな声は、布団の端を温めるだけで終わった。
隣は、静かに、寝息すらひそやかに、眠っている。
眠っているからこそ、こうして呼べる。
もう一度。
「たつま」
その耳へ、ささやきかけずに、弦月は目を閉じた。
青い部屋は、音もなく、動きもない。

「……わいの言うこと、聞いてぇな、たつま」

そう呟いて、それからほろりとこぼした。

「ばぁか」

布団は、それも、吸い取った。


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「想い人に」「部屋で」「むすっとしながら」、「バカ」と言う劉

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